矯正の知識

認定医について

こんにちは。院長の戸嶋です。

今年も終わりに近づいて来ましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。年始に掲げた目標は達成できましたでしょうか。私は半分達成、半分未達成といった状況です。残り半分の目標については来年に達成できるように頑張ろうと思います。

さて、今回は認定医についてです。矯正治療を行う医院を決める際、認定医を取得しているか調べる方もいらっしゃると思います。矯正歯科選びの一つの基準として有効な方法ですが、それだけで医院を決めないほうがいいかもしれません。

認定医取得について

まずは学会に所属するところから始まります。矯正認定医はいくつかの学会で定められていますが、最も知名度があり、厳正な審査基準を設けているのは日本矯正歯科学会の認定医です。

認定医申請には大きなハードルがいくつかあります。

基本研修

まず、1つ目は基本研修です。最低2年の基本研修が必要で、基本研修施設は基本的に大学病院の矯正科になります。ですので、認定医を取得する場合は大学の医局に在籍する必要があり、入局試験を突破しなくてはなりません。

臨床研修

2〜3年の基本研修後に2〜3年の臨床研修が必要で、基本研修と臨床研修をトータルして5年行います。臨床研修は施設は大学病院以外にも多くの選択肢が増えますが、私は臨床研修も大学病院で行いました。

論文発表

認定医申請には少なくとも1つの論文お発表する必要があります。私はここに時間がかかってしまい、副院長よりも1年遅れて認定医を取得しました。

10症例集める

矯正装置装着から除去まで自身で担当した患者さんを10人集め、認定医の申請に使用するための同意書にサインを貰います。矯正治療が2.3年かかるためこの10人集めるというのが大きなハードルとなります。大学によっては患者さんが少なく10年ほどかかってしまうこともあるようです。

 

上記の条件と学会所属期間が5年を越えることで、認定医の申請が可能となります。

10症例の書類審査、内2症例についての口頭試問(面接のようなもの)を経て、一定の基準を上回れば合格となります。

その後も5年に一度の更新が必要になり、その度に口頭試問や論文発表を伴いますので勉強を続ける必要があります。

認定医に任せれば安心か

認定医の取得について説明してきましたが、認定医を取得しているから必ず治療が上手かと問われると、残念ながらYESとは答えられません。ある一定の技術と知識は担保されますが、それで治療が上手とはならないのが難しいところです。逆に、認定医を取得していなくても治療がとても上手な先生もいます。ですので、矯正する医院を選ぶ際は認定医も一つの基準として考慮していただいて構わないと考えますが、先生との相性や通いやすさ等も総合的に見て判断していただければと思います。

 

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